バイデン氏、「米国の鉄鋼労働者」の必要性を理由に、USスチールを日本企業に売却する計画に反対
2024年3月15日 AP通信
ワシントン(AP通信)-ジョー・バイデン大統領は木曜日、USスチールの日本製鉄への売却計画に反対を表明し、米国は「米国の鉄鋼労働者によって支えられた強い米国鉄鋼会社を維持する」必要があると述べた。
バイデン氏は声明で「USスチールは1世紀以上にわたり米国を象徴する鉄鋼会社であり、国内で所有・運営される米国の鉄鋼会社であり続けることが極めて重要だ」と付け加えた。
バイデン氏は合併に反対することで、経済界や日本の重要な同盟国を動揺させるリスクを承知で、重要な選挙の年に労働組合に加入している労働者を支援することを選択した。バイデン氏が中西部で選挙活動を行っている最中に行われた木曜日の発表は、共和党大統領候補であるドナルド・トランプ氏との選挙戦に波紋をもたらす可能性がある。
民主党大統領は再選を目指して米国製造業の復興を政策の基礎に据えており、AFL-CIOやその他いくつかの著名な労働組合の支持を得ている。ホワイトハウスは木曜日、バイデン氏が全米鉄鋼労働者のデビッド・マッコール会長に電話し、組合員への支持を改めて表明したと発表した。
現在、世界の鉄鋼の50%以上は中国が生産している。
世界の鉄鋼ランキングトップ10に、中国企業6社が入り文字通り鉄鋼王国である。
むかし、鉄は国家であると言う時代があった。
いまは半導体がもてはやされているが、鉄がなければ何もできない。
その鉄が中国の支配下にあることは、アメリカにとって、相当の脅威であることは疑いようがない。
そして、この製鉄技術を中国に教えたのは日本だ。
1975年、当時の中国首相周恩来は、広東省深せんの羅湖橋のたもとへ、満面の笑みをもって「日本鉄鋼代表団」を出迎えた。
この代表団のリーダーが「鉄鋼界の天皇」と称された、八幡製鉄常務取締役(当時)の稲山嘉寛である。
周恩来は稲山を「先生」と持ち上げ、「私は生徒になります。どうか私を助けてください」と稲山を誑し込んだ。
以後、日本は、延べ1万人以上もの技術者を繰り出して宝山製鉄所を造り上げた。この新生製鉄所は、日本のそれよりも壮大で立派だったと言う。
したたかな中国は、その後、鉄鋼生産のことごとくをパクった。この点は、韓国の鉄鋼メーカー、ポスコも同類である。
世界ではおよそ例がない「性善説」に立つ日本人は、世界一のお人よしと言ってもよい。
結果、中国は世界第二位の経済大国にのし上がった。途端、中国の傍若無人ぶりに世界が辟易することになる。日本たたきの横暴も枚挙に暇がない。
言うまでもなく中国は、勝つためには「何をしても良い!」の、孫氏の兵法の国家だ。
騙される方が悪い…
世界中が中国の横暴に手を焼いている。そういう意味で、鉄鋼生産に手を貸した日本の責任は重大なのである。
中国を巨大な暴君にしたのは、稲山の浅慮であると同時に日本人の性でもあろう。
戦中の贖罪はあったとしても、経団連のお題目の「友好」など限りない幻なのである。
だから、このような中国にどっぷり浸かった日本製鉄のUCスチールの買収話など、アメリカにとって、危機感そのものの案件なのだ。
これまで西側はあらゆるものの生産拠点を中国に求めてきた。
特に汚い仕事は中国で…と言う腹つもりが、反作用となって吹き出てきた感もする。
ともあれこのままでは、すべてが中国に牛耳られる…
アメリカの危機感はますます募る。
よってアメリカによる中国への締め付けは、今後もますます強くなって行くであろう。
2024/1/23、経団連は180名を引き連れ訪中、チャイナに媚びを売ったが、こういうさもしいことをやっていては、おそらく、アメリカの信頼を勝ち取ることはできまい。
よってUSスチール買収劇はどんでん返しもある。
また世界は、グローバリズムに黄信号が灯り、反グローバリズムが台頭している。
政治が変われば世界が変わる。
だぶん世界の趨勢はどの国も内向きにならざるを得ない。
そしてアメリカは日本以上に中国排除に向かっている。
このなかで日本は、一体どこに向かおうとしているのだろう?
