H3ロケットは惜しくも「ブースターに着火せず」まさかの中断!!

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中断は失敗ではない…打ち上げ側の言い分

H2ロケットの後継機として満を持して打ち上げられたH3ロケットは惜しくも「ブースターに着火せず」中止になった。

文科省は「H3は失敗ではなく中断」と述べているが、ネット上では、あれは失敗だとか、機体が損傷していないので中断で良いとか意見が交錯している。

どちらにしろこれは国家が威信をかけてのロケットだけに、この中断が隣国の中傷になることは目に見えている。

製造元は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が共同開発となっていて、三菱に関していえば、先のペースジェット失敗の事もあり頭が痛いところであろう。

H3が打ち上げ失敗(破損)にならなかったことだけは、決定的な信用失墜とならなかったことで首の皮一枚がつながった。

先のスペースジェットの時は、三菱重工の泉沢清次社長は「開発規模の見積もりが甘かった」「経験を持ったエンジニアがいなかった」などと言い訳したが、今度はJAXAとの共同開発だから、経験を…などという甘い考えは持ってはならない。

なにしろH2の打ち上げコスト100億円を大幅に50%切る50億円を目標にしているというが、ほんとうにそんなことでまともに打ち上げられるか?

わたしは素人であるが一抹の不安がよぎる。しかし甘いことは言ってはいられない、アメリカのファルコン9は66億円である。

だからどうしても50億を達成できなければ世界では戦っていけない。

ちなみにロケット打ち上げコストの世界比較は以下のとおりである。

各国の打ち上げコスト比較

国名 ロケット名 使用年数 打ち上げ費用 打ち上げ数 (成功率)
日本 HⅡ‐A 2001~2023 約85億~約120億円 41/42 (97.6%)
欧州 アリアン5 1996~2023 約110億円~約130億円 98/102 (96.1%)
ロシア プロトン 1965~ 約72億~約74億円 376/423 (89%)
中国 長征3B 1996~ 約74億円 65/69 (94.2%)
米国 ファルコン9 2010~ 約66億円 87/89 (97.7%)

初打ち上げ中止の状況について

H3ロケット「ブースター着火しない例、珍しい」 JAXA名誉教授

2/17(金) 12:09配信 毎日新聞

発射できなかったH3ロケット初号機=鹿児島県南種子町で2023年2月17日午前10時38分

H3ロケット初号機が発射できなかったことについて、的川泰宣・宇宙航空研究開発機構(JAXA)名誉教授は「(補助ロケットの)固体ロケットブースター(SRB)に火が付かないケースは国内外を見ても非常に珍しい。

SRB側のハードウエアの問題であれば、すぐに修正し再打ち上げできるだろう。だがもし主エンジンの問題で十分な推力が得られず、支障をきたしていたならば、改めて打ち上げるまでに時間を要する可能性がある」と指摘する。

【着火しなかったブースター】

H3ロケットは国産主力機として29年ぶりに新規開発された。的川さんは「初号機が予定通りに打ち上がらなかったのは残念だが、打ち上げた後の失敗では結果は重大で、回避できたのは幸いだった。原因究明を急ぎ、再打ち上げに備えてほしい」と話す。

小型ロケットを開発しているベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」(北海道大樹町)の稲川貴大社長は「SRBに着火しないというのは失敗と捉えられがちだが、ロケットとしては異常系の確認ができた。

打ち上げ直前に安全側に倒れられたというのは、適切な判断ができる良いロケットだということだと思う」と話した。【田中韻、池田知広】

徹底解説! H2AとH3 どこが変わって何がすごいか?

02月13日 21時27分

日本の大型ロケットとしては、およそ30年ぶりの新規開発となる「H3」ロケット。何がすごいのか、ロケット担当の平田瑞季記者が詳しく解説します。(鹿児島局・平田瑞季記者)。

【H2AとH3の何がちがうの?】

Q。日本のロケットといえば「H2A」ロケットがありますが、今回の「H3」は何がちがうのでしょうか?

(平田記者)

まずは見た目から紹介します。

「H3」は「H2A」に比べて「ひと回り」大きいのが特徴です。「H2A」は全長が53メートルに対して、「H3」は最大で10メートル長い63メートルあります。

建物で言うと、20階建てのマンションぐらいの高さがあるんです。

そして、直径も1メートル以上大きくなっていて、国内ではこれまでで最も大きなロケットとなっています。

実はデザインにも違いがあるんです。

「H2A」のほうは、機体の側面に「NIPPON」と書かれていますが、「H3」は「JAPAN」に変更されました。

世界に向けて日本の技術力を発信するために国際的に通用するデザインに変更されました。

【H3何がすごいの?】 

Q。中身はどのように変わったのでしょうか?。

(平田記者)

最大の特徴は、徹底したコストの削減です。

「H2A」は1回打ち上げるのにおよそ100億円かかっていました。これに対し、「H3」は半分程度の50億円に抑えることを目指しています。

その理由は、国際的な競争力の強化です。

自動運転やドローンの実用化など人工衛星を活用した宇宙ビジネスが拡大する中で、ロケット打ち上げをめぐる価格競争も激しくなっています。

例えば、アメリカの民間企業「スペースX」のロケット「ファルコン9」は同じロケットを再使用するなどして打ち上げ費用を65億円に抑えられていると言われています。

こうした国際的な価格競争に打ち勝つために、コストダウンが欠かせないというわけなんです。

【削りに削られたコスト】

Q「H3」では、コストダウンを図るためにどんな工夫をしているのでしょうか?

(平田記者)

ロケットの心臓部とも言えるメインエンジンの設計変更です。

H3では、国産の新型エンジンが開発されましたが、構造をシンプルにすることで、部品の数を「H2A」の3分の1に減らしました。

その一方で、打ち上げられる重量はおよそ1点3倍にパワーアップしています。ほかにも、電子部品の9割に自動車用の部品が採用されています。

【「すぐ打ち上げたい」要望に】

Q。部品も減らしコストダウンすると、失敗したりしないのでしょうか?

(平田記者)

もうひとつの特徴が、高い信頼性と柔軟性です。

従来の「H2A」は、打ち上げ能力を強化した「H2B」も含めると、55回の打ち上げで失敗は1回だけ。実に98%という高い成功率を誇っています。

そこで、後継機となる「H3」では、その信頼性を維持しながら、「すぐに打ち上げたい」というニーズに応えられるよう、受注から打ち上げまでの期間を2年から1年に短縮。年間6機の打ち上げを目標に掲げています。

さらに、搭載する衛星の重さに応じて仕様を変更することも可能です。補助ロケットの本数を最大4本まで増やして推進力を上げたり、人工衛星を覆うカバー「フェアリング」の大きさも大小2種類あります。

低価格、信頼性、そして柔軟性を兼ね備えたいわば「手軽に安心して使えるロケット」を目指しています。

【生活はどう変わるの?】

Q。打ち上げが今月15に迫っていますが、私たちの生活にどんな意味があるんでしょうか?

(平田記者)

今回の初号機に搭載されるのが「だいち3号」です。

地震や土砂災害、火山の噴火など、さまざまな災害の監視や状況の把握に活用される地球観測衛星です。

東日本大震災の被害状況の観測後に運用を終えた初代「だいち」の後継機となりますが、「だいち」に比べると、画像の解像度は3倍以上に向上。高度670キロから地上にある80センチの物体を識別できるということです。

【さらに月や火星進出にも一翼】

それだけではなく、人類の宇宙進出の一翼を担うことも期待されています。

再来年度には、▼火星の衛星からサンプルを地球に持ち帰る探査機のほか、▼月の南極に着陸し氷の量などを調べる探査機を打ち上げる計画です。

そして、2030年には月を周回する新たな宇宙ステーション「ゲートウェイ」に物資を運ぶ予定で、アメリカが進める国際的な月探査プロジェクト「アルテミス計画」に日本が参加する上で重要な役割を担う見通しです。

国際的な宇宙利用や宇宙ビジネスの拡大が進む中、日本の存在感を示せるか、初号機の打ち上げが注目されます。

ちなみに、H3初号機の打ち上げは15日、午前10時37分だった。

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