この春はレッドロビンが大病で、新芽が次々に落葉し最早不治の病かと覚悟した。
ものの本によれば、病名は胡麻色斑点病というそうな。
この病はカビ菌により病葉一枚からも伝染すると云い、
罹患したすべての枝を除去し焼却し、殺菌剤で消毒が有効だともあった。
試しに隣家に接した畝はそれに倣った。数ヶ月タダの棒になったが
ここへ来てよく観察すると、裸になった棒のような幹から所々赤い胴吹芽が見える。
たいした生命力に感嘆するが、来年はちゃんとした赤い芽が成長するだろうか?
胡麻色は執念深いと聞く。
このような乱暴な処置で、あの燃えるようなレッドロビンが蘇るかどうかは、はなはだ疑問である。
いつ急変し、ご臨終になるか定かではない。
この庭は胡麻色と同居だからな。
だから本音を申せば、すでに私の心はレッドロビンから離れ
ラカン槙に移っており、来春にはレッドロビンの間に間に植え込みたいともくろんでいる。
だがこれは、レッドロビンには内緒の話だ。
こんな事が彼らにばれてしまうと、何時集団自殺するかたまったもんじゃない。
一斉に垣根が枯れたら、「あの家は不吉だ、きっと何かがおこる」なんてご近所の噂になる。
だから、枯れるにしても徐々に枯れて欲しいのである。
ワタシは、植物にも心があり、育てる人間の心に反応するってぇ話を信じているが、本当でしょうか?
話は飛ぶが、こんなんやあんなんやで、
今年はシルバーさんの剪定をキャンセルしワタシがにわか庭師をやっている。
冬の剪定である。
柿、梅、杏、それとスズランのような白き小さき花が咲き、
夏の終わりに丸い実をつける門脇のエゴノキの徒長枝が見苦しい。
とがった枝にモズが来て、贄のトカゲなんぞ刺されたらお化け屋敷になる。
すっぱりと切り落とそう。
切るのは勢いだから、何のことはない。
問題は切り取った枝の処理である。
軽トラでもあれば焼却場に持ち込むが、ワタシのような俄庭師には、
家庭ゴミの焼却ゴミにするしかないではないか!
収集車は長い物はきらう。60cm以下にしないともっていかない。
意地悪婆さんのように、しらっと積み残す。
積み残されたらご近所の鼻つまみに成り下がる。
それは困る、ってんで春先に買った粉砕機の出番である。
これは春に使って感動ものの優れもの、
長い枝も、太さ2~3センチ程度ならあっという間に砕いてくれるから
ゴミの量も十分の一だ。市指定の燃えるゴミの袋にすっぽり収まる。
この粉砕機、年に数度の出番であるが、音も静かで使い勝手も良い。
今では、俄庭師に成り下がったワタシの良き相棒なのである。
相棒は元気であるが、この間痛めたわたしの腰があやしい。
またギシギシと軋みだしている。