送り火をたくと,お盆に迎えた諸霊がお帰りになるのであるが、まま、お帰りにならぬ者もいるという。
これは、とある田舎で起きた実話である。
隣町の工場でパートをしてる0さん,お盆が終わったとたんなぜか足腰が立たなくなったとさ。
「今年は新築もしたし、おじいさんの新盆で集まった一族の接待で疲れたのだろう」と休んでいたのだが、1週間もたつというのにどうにも思わしくない。
そこへ心配して社長がお見舞いに訪れた。
「Oさん。お加減いかがですか?」
「すみません、お盆の疲れで、2~3日で回復すると思いますので」
その社長、霊感が「強い」との噂があったが、むろんOさんはそんなこと信じちゃいませんよ。
その社長がおもむろに口を開いた。
「Oさん、麻木色の着物を着て、紺の帯をしめて白髪の五分刈り、左のホッペに大きなほくろのおじいさんがいますが、どなたかご存じですか?」
Oさん内心「ぎょっ」としたのであります。昨年無くなったおじいさんの風体ですもの。
ですが、素知らぬ顔で「そんなおかた存じません」と答える。
「でもOさん、あなたの御姑だと云っていますがねぇ」
このお方、霊とお話ができるんですね。
霊能社長がオジジの言い分を代弁する。
「『お盆に、どうぞおいで下さい』というので早速やってきた。
盆も終われば帰らねばならぬのは知っているが、もう帰りたくない。
絶対帰りたくない。あそこは恐ろしい!
お寺には代々のものすごいお方が君臨していて、新参者の俺など居場所がない。
さりとてお墓は、まるで地獄そもまま、亡者が大勢いてもっとすごいところだ。
もう戻るのはいやだ。ここが一番安全だ」と。
「Oさん、あんたの腰が立たなくなったのは、このおじいさんをおんぶしているからです。疲れでもなんでもありません」
Oさんびっくり仰天「そんたらこと、あたしゃ信じられません」だれだってそういいますよね。
「あぁ、そうですか、じゃ、おじいさんちょっと退いてくださいな」
そう言い。Oさんに「ちょっと立って身体を動かして下さい」と云うと
あら不思議、Oさん何事もなかったように動き回れるじゃありませんか!
それでも、「そ、そんたらこと、あたしゃ、あたしゃ信じられせん」
普通のお方なら何度でもそう言います。凡人はかたくなであります。
「それじゃ、おじいさん。また憑いてくださいな」厳かに社長が言うと
Oさん、またまた足腰が立たなくなってしまいました。
「これでいいですか?」
こうなれば、さすがにOさんも信じるしかなく、
社長にお願いして「あっ」という間に回復したと云うことです。
医者も治せなかったのにタダで
あっ、そうそう、気になるオジジは、この社長の導きで天国へ行かれたそうです。
実話です。信じる信じないはあなたの自由です。
お盆が終わって、足腰が立たなくなった方や、肩が張って仕方ない方は居られませんか?
もしかしたら、あなた、亡くなったオジジやオババを背負っているかもしれませんよ。
どうですか少しは涼しくなりましたか?
残暑厳しい折ですがどうぞご自愛あれ