おじいさんは、今朝、梅雨の晴れ間に、これさいわいと、
足のくるぶしを遙かに超えて、全英のヘビーラフのようになって見苦しい、
ネコの額ほどの庭の芝刈りにいきました。
おばあさんは涼しい居間で、朝ドラを見ながら朝のコーヒーをすすり、
洗濯機が止まるのを待っていました。
川に行かないから桃はありません。
だからこの頃は、子どもなんて授かる気配はまったくないのです。
おじいさんは刈った芝の茎が絡んで、すぐに止まる
ホームセンタの安物の芝刈り機に往生して、汗だくになって悪戦苦闘。
仕舞いには汗で濡れ鼠。とうとう気持ちが悪くなってしまうのでした。
梅雨のつかの間の晴れは高温多湿、サウナ風呂のようで、ったく、じじい殺しのお天気です。
おじいさんはこのままでは「死ぬ!」と危険を感じ、
虎刈りの芝生に道具を散らかしたまま居間に転がり込み
しばらくおばあさんの足元に転がり、じっと眼を閉じてゲロをこらえながら息を整えるのでした。
やっと息を吹き返し、出がらしコーヒーをすすりながら、
危機一髪!一命を取り留めたことを知ったのです。
一句
気をつけようサウナ陽気に芝かりは