先般行われた衆院選で自民党が大躍進したが、高市さんの公約「食料品の消費税を2年間ゼロにする」はいつ実現するのでしょうか?
実は、その公約が「いつ実現するか」は、未だ決まっていないのですね。
高市早苗さんが掲げた「食料品の消費税ゼロ(2年間)」は、あくまで選挙公約であって、実現には以下のことが必要だからですって。
- 与党内での正式な政策決定
- 税制改正の取りまとめ
- 国会での法改正(消費税法など)
- 財源の確保
それが…
普通なら公約実現に向けて、とっくに上記の決め事に取り組んでいなければならんのに、現状ではいまだその気配さえない。よって実施時期なんか遥か霧のかなただ。
つまり高市さんはすぐにでも手を付けたいが、誰かがブレーキを踏んでいるのですね。
その本体は当然財務省であって、財務省に取り込まれた与太議員たちが大勢いると言うことになる。
ところがです。信じ難いことですが、たとえ食品消費税をゼロにしても、皆さんお待ちかねの食品価格がほとんど下がることはありません。
消費税10%がなくなれば、食品物価が10%下がる、なんてことはないのですね。
その理由を以下に述べます。
消費税ってなんだ!?食品消費税をゼロにしても価格が下がらない本当の理由
消費税は預かり金か?
かつて「消費税は預り金」という表現が一般的でありましたが、これは正確には正しくないというのが最新の通説です。
「消費税は対価の一部」「預り金のようなもの」と確定しており、税務当局や専門家の見解でも、消費税は暫定事業者自身が納税義務を負う「第二事業税」的な性格とされているのですね。
なので消費税は、事業者が取引の途中価格に上乗せして受け取り、仕入れ等で支払った消費税と相殺し、その差額だけを納付する「直接税」なのです。
ゆえに 消費者から預かった分をそのまま税務署に渡す「単純な預り金」ではありません。
2019年の軽減税率8%導入時にも、減税分を価格に反映しないケースが広く見られました。
それはですね。価格は市場原理で決まるため、たとえ消費税がなくなっても、供給者の利益維持や原材料・人件費など他のコストの影響で安くするのが難しいためです。
販売価格には消費税だけでなく、仕入れ価格、人件費、物流費、利益など多くの要素が含まれており、消費税をゼロにするだけでは、それらが安くなるわけではないからです。
減税は家計の支出負担を軽減する効果がゼロではないが、市場価格の即時的な大幅効果は限定的とされるのが真実です。
以上のことから、「食品消費税をゼロにしても価格は下がらない」という結論になります。
カツカツで売っている以上、たとえ消費税が無くなっても価格が下がることはほとんどないでしょう!
重ねて言います。消費税はスーパーなど事業者にとって「預り金」ではなく、自らの納税義務で支払う税金です。
輸出業者は消費税を支払っていない。
みなさんは輸出業者が消費税を還付金として受け取っていることをご存じですか?
驚くことに日本の輸出業者が受け取る消費税の還付金は、年間、約7〜12兆円以上にもなると言われています。
なぜこんなことが起こるのか?
消費税が還付金として戻される理由は、輸出された商品が「国内で消費がないため、本来の消費税がかからない」からです。
具体的な仕組みは以下の通り。
輸出企業は国内で原材料や製造にかかる費用に対して消費税を支払います。
輸出品は国内で消費されないため、売上に消費税はかかりません。
そのため、「預かる消費税」が発生しません。
しかし、国内の仕入れや経費ですでに支払われた消費税は負担となるため、その分を国が還付する仕組みがあります。
つまり、輸出企業は「仕入れにかかった消費税(支払い分)」を還付金として受け取る、消費税の負担を軽減することで国際競争力の維持を図っているのです。
この還付制度は、一時「輸出免税」ではなく、「輸出に対して消費税を免除する。つまり還付を行うしくみ」であり、1948年にフランスで導入された歴史ある仕組みを日本なども採用しています。
フランスは消費税(TVA)を自動車メーカー・ルノーを救済するために導入しました。
なぜ消費税にしたかというと、WTOは輸出促進のための直接的な補助金は原則禁止しているからなんですね。
還付金は輸出企業が一旦支払った消費税を戻すもので、「補助金」ではなく消費税制度の一部です。
ったく、うまい事を考え出したものですねえ。
還付金によって赤字になった税務署がある。
消費税の還付金が多いために「消費税収がマイナスになった!」税務署は、全国に複数存在します。
特に有名なのが以下の税務署です。
愛知県の豊田税務署
トヨタ自動車本社が管轄にあり、圧倒的な還付金の規模で毎年トップクラスの赤字額が発生しています。
ちなみに、2022年4月~2023年3月期には、納税額約690億円に対して、還付金は5,765億円と推計され、赤字額は約5,075億円、還付金全体の9割以上がトヨタへのものとみられています。
東京都心の税務署(麹町税務署、芝税務署など)
三井物産、丸紅、三菱商事などの大手総合商社が本社を拠点にこれらの税務署も、還付金が多く集まるため消費税収が安定する事例が複数指摘されています。
最新では、全国で18の税務署が消費税収で赤字になっていることが公表されています。
これらの税務署は、大手輸出企業が集まる地域に多いのが特徴です。
還付金制度により、納税よりも還付金が圧倒的に多くなり、「赤字の税務署」となっています。
トランプ大統領が消費税にいちゃもんをつける理由
トランプ大統領が日本の消費税にいちゃもんをつける根本には、日本やEUが導入している付加価値税(VAT、消費税)による「還付金」制度が、アメリカから見ると事実上の輸出補助金(補助金)そのもの!という不公平感から来ています。
当然アメリカには消費税や付加価値税はなく、輸出企業に対する仕入税額免除や輸出時免税も存在しません。
具体的には、
日本やEUでは、輸出企業は国内で仕入れ時に支払った消費税を国から還付される仕組み(輸出免税・還付金制度)がある。
アメリカ輸出企業は同様の還付金がないため、「アメリカだけが不利」とトランプ氏は主張しています。
トランプ氏はこのVAT還付金を「見かけ上の補助金」「事実上の補助金」と捉え、「公正ではない」と、消費税撤廃を求めているのです。
このように消費税は、アメリカにとってもわれわれ消費者にとっても目の上のたん瘤です。
けれどもそうかといって簡単に廃止にはできません。
なぜなら、もし日本が廃止に踏み切ったならば、喜ぶのは欧州です。競争力が上がりますからね。
消費税を廃止すると、輸出業者への還付金がなくなり、かといって補助金も出せない。
廃止するのなら世界中が一緒に廃止しないと、日本経済に相当の悪影響がでることになります。
これで消費税が福祉に使われる、というのがまるで嘘でないにしても、その実態は、実は、輸出業者への救済である、と言うことがわかります。
かといってそれを止めれば、競争力を失って経済が立ち行かなくなる。
消費税廃止や減税も、野党連中は鬼の首をとったかのように勇ましいですが、実際のこととなると、かなり実現が難しいことがこれで分かります。
今日の一句

内部留保少しは回せよメーデー